2007年5月17日木曜日

函館ラ・サール中高にも行ってみました

 勉強会に参加している男の子たちにとって、1月入試実施校をどこにするかは、かなり重要なことになるだろうと思います。
 千葉県、埼玉県の各私立中が1月入試を実施していますが、地方の私立中のなかで、寮のある学校も近年、大いに注目されつつあります。

 その代表的な存在が、函館ラ・サール中でしょう。首都圏上位校をめざす受験生にとって、1月初旬に実施される(今年は1月8日)函館ラ・サール中に合格できることは、非常に幸先の良いスタートとなります。

 ただ、親御さんとしては、中1から親元を離れた寮生活に不安は残ります。
 函館ラ・サールの特徴は、まさしく寮生活にあり、なんと600名という大規模な寮です。しかも、中学1年生の寮は、84人部屋です。写真、左上のような特注の作りつけベッドが84台ずらりと並んでいるようすは壮観でもありました。
 日本はおろか、おそらく世界的にもこれだけの大部屋生活を送る寮生活はないと思います。
 この大部屋だからこそ、子どもたちが学ぶところも多く、そして人間関係力がついていくのだそうです。「学校の核心はハードではなく、ソフトだと思います」とご案内の副校長先生がおっしゃっておられました。その自慢のソフトが、寮生活にあるようです。

 もっとも印象的だったのが、写真下の洗濯物の山。これは寮生の洗濯物を整理しているようすです。学校が専属でお願いしている女性たちの手によって、生徒の洗濯物は下着から柔道着まで、すべて、所定の場所に出しておけば、自分の棚にアイロンをかけ、たたんで戻されます。
 何しろ600名の成長期の男子ですから、たいへんな洗濯物の量で、何人もの専属の担当女性が毎日、生徒達の洗濯にあたるとともに、ほころび等をみつけたら繕ってくれるのだそうです。寮費に、この洗濯費用も含まれています。
 おそらく、「洗濯の時間も勉強してほしい」という親の願いを学校側が真摯にうけとめての、方策だろうと思いますが、家庭を離れた子どもたちが、洗濯物を通じて親のありがたみを再確認する機会になっているとともに、細やかな気配りのもと、洗濯物を通して子どもたちを見守っていってくれる存在が身近にいるというあたりに、函館ラ・サールの誇る「教育ソフト」のちからを感じました。
 寮生用の洗濯機を配置したり、洗濯業者への斡旋をしている学校は数多いのですが、寮内に洗濯専門のスタッフをかかえているという学校は他にはないのではないかと思いました。

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