2007年7月11日水曜日

ちょっと、お引っ越しをしてみます。

本ブログですが、何人かの皆さんより、「書き込みがしにくい」との
ご指摘をうけました。

gmailへの登録をすれば、容易にコメントを残していけるのですが、
たしかにそういうこともあるかもしれませんので、試しに、ビジター
でも簡単にコメントが書けるものにしてみました。

http://ukaru123.seesaa.net/

です。ぜひ、訪れてみてください。

しばらくサボっていてすみませんでした。

2007年6月19日火曜日

公立中と私立中の違いを痛感

 たまたま機会があって、公立中と私立中の両方を見学してきました。
 公立中のほうは、校長先生が熱心に学校改革を進めようと努力なさっておられる真っ最中。
 いろいろと難しい諸問題をかかえながら、ひとつひとつ課題をクリアするために奮闘中といった状況でした。安直に「荒廃」といった表現は使いたくありませんが、未来を託する子どもたちの生活空間としてこれでいいのだろうか、という素朴な疑問を抱いたのは事実です。
 だからこそ、この公立中では改革を推進しようとなさっていたのですが…。

 また、私立中の方は、今年新たに開校した学校です。もともと女子校としてはあったのですが、まったく新たに校内に男女共学のコースを新設して、第1期生の中1だけの学校です。中野にある宝仙理数インターという、耳慣れない校名の学校でもあります。
 副校長先生が古くからの友人ということもあって、学校を訪れ授業も見せていただきました。1クラスに18名~19名で3クラス。公立の40人学級との違いは数の面だけではなく、授業内容の相違があまりに大きく、今更ではあるのですが、私立中優位の状況を見せつけられた気がします。
 この学校では、全員が同じノートパソコンを支給(正確にはリースだそうです。月額2300円のリース料)され、文房具のひとつとしてノートパソコンを中1の生徒が駆使しているのは印象的でした。使わない時や帰宅時には各自のロッカーに入れておくのだとか。
 英語も、ネイティブの先生と日本人の先生が2人1組のチームティーチングですので、先生1人あたりの生徒数は10人に満たないという環境は公立では望むべくもないことでしょう。

 単純に両校を比較することはできないと思います。方やごく一般的な公立中であり、もう一方は発足したばかりの私立校で資本の投下も思い切ってやっている時期ですしスタッフもフレッシュな気持ちで中1だけを相手にしていればいい状況ですので、基礎条件の違いが大きすぎます。
 とはいえ、客観条件でくらべると、スペースとしての空間は公立中が段違いに広く、先生の数も生徒数が多いとはいえ格段に公立のほうが上回ります。
 どこが違うのか。うまく表現できませんが、流れる空気の違いを感じました。私学がいいか公立がいいかという単純な選択ではなく、学校として目指す明確な方向性を有しているかいないかの違いは、子どもたちが生活する空間の質的相違に発展していることを認識しなければならないと思います。

 たまたま訪れた私立中が良いというのではなく、現在のごく普通の公立中こそ、より積極的に変えていかないと、もしかしたらこの国は大変なことになりはしないかという危惧を強く感じました。公立がダメだから私立中を選べば良い、ということで済む問題ではないからです。
 ただ、消息筋によれば、都会地の公立学校教諭のご子弟が私立学校に在籍する比率はきわめて高いとのことですから、公立の抱える問題については最も深く認識されているともいえそうです。

2007年6月12日火曜日

耳から言葉を覚えていく

 今回、勉強会で紹介した教材は、「ことわざ・慣用句」をラジオドラマ仕立てで収録したCD教材です。
 
 中学入試国語では、知識問題そのものが配点として高いわけでもないのですが、ことわざや慣用句などは、勉強以前のこととして、日常生活のなかで、使えるようになってほしいと願っています。

 その意味で、このCD教材は、ことわざや慣用句が実際に会話で用いられる情景をショート・ドラマ仕立てにして収録されています。
 アケちゃんにいわせると、「ちょっと、やらせっぽいね」となりますが、たしかに原稿を吹き込み者が情景を意識して発声しているだけのことですから、そういう意味では「やらせ」かもしれません。
 ただ、どんな場合に用いられることわざ・慣用句なのかということは、文字で書かれた本よりは、ずっと実際に近いと思います。
 ショート・ドラマの直後には、それぞれの「ことわざ・慣用句」の意味も吹き込まれています。
 

 こうした教材は、入手するだけでは何の意味もないので、どこからでもいいので、ぜひ、みんなには聞いてほしいと思います。
 そして、実際に会話のなかで自分でも使ってみることが大事でしょう。音として日本語を学ぶことは、もっと教育現場で多くあってもいいと思っています。英語音声教材にくらべると日本語音声教材は意外に少ないように思えてなりません。








2007年6月9日土曜日

恩師は、ありがたいものです

 先日、久しぶりに帰郷したおり、高校時代の恩師にお目にかかってきました。
 高等学校の3年間、担任であり国語を教えていただいた先生です。もう、今年で80歳になられるのですが、いたってお元気で、車で5~6時間ならご自身で運転して移動されていると聞いてびっくり。
 前回、ふれた「古文研究法」の存在を教えてくださったのも、この先生でした。
 数日前に、お伺いすることを電話でお伝えしておいたものですから、ありがたいことに心待ちにしていてくださり、昔の資料なども、わざわざ探し出して用意しておられました。
 在学当時の写真や、なんと成績表まで保存しておられ、「これが君の成績表で、こちらが大学に提出した調査書だよ。うん、いい成績だ」と出してこられたのには、びっくりしました。
 恩師にお目にかかるのは5年ぶりなのですが、不思議なもので、先生といると、つい自分も高校生にもどったような気になります。たいしたものではないのですが、最近の仕事で書いた本なども近況報告としてお持ちしたところ、非常に喜んでくださいました。
 恩師がご健在であるのは、うれしいことですね。
 この秋には、アケ・パパの同級生が地元の市長選挙に立候補するので、応援になるかどうかはわかりませんが、帰郷する予定です。また、先生にお会いできるのが楽しみです。
 恩師も、「う~ん、彼が市長選挙にね…。うん、うん、当選するといいね」とうなづいておられました。

2007年6月7日木曜日

小西甚一先生を悼んで


 先月、26日、日本文学史の第一人者として著名な「小西甚一」先生がご逝去されました。91歳まで旺盛な研究意欲であったとか。
 小西先生の訃報を伝える新聞記事には、代表著作でもある「日本文芸史」(全5巻)や数々の業績とともに、末尾には、小西先生が著された参考書「古文研究法」のことも記されていました。
 なんと50年以上も古文参考書としてベストセラーであった名著です。アケ・パパも大学受験時には大変お世話になった参考書でした。とにかく格調が高く、寝転がって読むのは気がとがめ、思わず背筋を伸ばして読んだものです。
 実際に講義をきいて教えを受けたのではなくとも、「古文研究法」で小西先生の学識に触れた人は段階の世代から現在40代ぐらいまでの人には多いのだろうと思います。
 だからこそ、新聞記事でも、あえて「古文研究法」のことが付記されたのではないでしょうか。
 たかが受験参考書ではあるのですが、「古文研究法」が説く日本語の奥深さと精緻な理論は、学ぶ者に非常に大きな影響をあたえのではないでしょうか。
 第一線の研究者が、精魂を傾けて初心者のための受験参考書をあらわすことが、いかに偉大なことであるのかを小西先生は身をもってしめされたような気がします。

2007年6月5日火曜日

東大合格者数を増やす秘策?

 私立中高一貫校の状況に詳しい人から聞いた話です。
 昨今の高校生における医学部志向の強さは相当なものがあるようです。
 ずっと東大合格者数日本一を誇る開成での話。
 多くの医学部志望者がいる開成ですが、キャリアガイダンスを兼ねて、医療関係に従事する卒業生をお呼びしてお話をうかがったそうです。それも、僻地医療や緊急救命医療など、厳しい状況のもとでの仕事に従事しているかたがたにお話を伺いました。
 当然、人の命にかかわる仕事の大変さも、そして仕事の厳しさも生徒に伝えられたようです。
 すると、不思議なことに医学部志望者のかなりの数が進路変更をしたとか。
 結果、医学部志望から東大志望へと受験先が変更され、結果として東大合格者数の増加につながったのだとか。
 いろいろと考えさせられるお話でした。

2007年5月31日木曜日

中学受験と面接試験

 最近の中学受験は、世の中の「軽薄短小」傾向に軌を合わせたわけでもないでしょうが、午後入試が隆盛になったり、複数受験が可能な学校がどんどん増えてきています。
 午後入試という入学者選抜方法があらわれてきたこともあって、受験生への面接を省略する学校も多くなってきたように思います。
 進学塾関係者から「受験生、保護者の負担を軽減する」という強い要請があったというお話も聞いたことがあります。面接といっても、5分か10分程度の短時間で受験生の何が判断できるだろうか、ということも面接廃止の原因かもしれません。
 しかし、中高6カ年という短くない時間を過ごすわけですので、可能であれば、ペーパー試験だけではなく、受験生とたとえ短時間であったとしても顔をあわせて話をする機会が入学試験の一部にあってもよいのではないかと思います。もちろん、落とすための面接試験ではなく、どんな先生がおられるのか、そして受験した学校の一面を子どもたちが面接官と直接に話をすることによって得られる何かがあるのではないかとアケ・パパは思っています。